戦後の裁判所で行われていた「リベラル派の一掃」…右傾化した最高裁が作り上げた醜悪な『異分子排除システム』とは
裁判所、裁判官という言葉から、あなたは、どんなイメージを思い浮かべるだろうか?ごく普通の一般市民であれば、少し冷たいけれども公正、中立、誠実で優秀な人々を想起し、また、そのような裁判官によって行われる裁判についても、信頼できるものであると考えているのではないだろうか。しかし残念ながら、日本の裁判官、少なくともその多数派はそのような人々ではない。彼らの関心は、端的にいえば「事件処理」に尽きている。とにかく、早く、そつなく、「事件」を「処理」しさえすればそれでよい。庶民のどうでもいいような事件、紛争などは淡々と処理するに越したことはなく、冤罪事件などいくらかあっても別にどうということはない。それよりも、権力や政治家、大企業等の意向に沿った秩序維持、社会防衛のほうが大切なのだ。裁判官を33年間務め、多数の著書を持つ大学教授として法学の権威でもある瀬木氏が初めて社会に衝撃を与えた名著「絶望の裁判所」から、「民を愚かに保ち続け、支配し続ける」ことに固執する日本の裁判所の恐ろしい実態をお届けする。