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【LIVE REPORT】Royz主催カウントダウンライブ「GOD FES」で見せた、全12バンドによる“神々の遊び”――「仲間とみんながいなければ作れない1日でした」

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Royz Presents COUNT DOWN LIVE 「GOD FES」
2024年12月31日(火) 川崎CLUB CITTA

2024年の大晦日、川崎CLUB CITTA’にてRoyz主催によるCOUNT DOWN LIVE 【GOD FES】が開催された。メンバーが自ら自信を持って招集した12組の“神バンド”が集結した本公演は、見事SOLD OUTを記録。バンド歴の垣根を超えた仲間たちと繰り広げた“神々の遊び”を謳うライブは実に10時間を越え、それぞれが2024年の集大成を見せながらも、2025年への展望を露わにして新たな年の良きスタートをきることとなった。

まずは、主催者のRoyzによる【開幕宣言】からスタート。最初にメンバー1人ひとりが語った【GOD FES】開催にあたってのコメントには、自分たち発信でイベントができたことへの喜びや感謝と、これをきっかけにヴィジュアル系シーンを盛り上げていきたいという想いが表れていた。そして、公大(Royz / Ba)が音頭を取り「宣誓 我々バンギャ一同はこれからのV系シーンを盛り上げることを誓います!」と観客と共に宣誓を交わし、いよいよ【GOD FES】の幕は上がった!

【電脳ヒメカ】

トップバッターを務めたのは、〈サブカル電波ヴィジュアル系バンド〉を称する【電脳ヒメカ】。エネルギッシュな存在感の源はフレッシュなオーラはもちろんのこと、1曲目の『シグマ』からまっすぐ叩きつけたギターロックを主とした強靭なサウンドでもあり、のっけからペンライトが揺れたりヘッドバンギングを巻き起こしたりと、場内はたちまちアグレッシヴな空気に包まれていった。
このステージへ立てた一入の思いと共に「2024年最後の日、暴れ倒して最高の日にしょうぜ!」と越路屋 葵(Vo)が告げると、ヘヴィネスな『ブロンドショートケーキ』やガムシャラに前進する意思をパワフルなサウンドを通して轟かせた『エスター』。さらに、メンバー全員のダンスパートを盛り込んだ『きゅるるちゃん』に、『ちょろあまch』では間に【GOD FES】の名をコールアンドレスポンスに交えるなど、幅広いスタイルの楽曲を畳みかけていく。その間に越路屋 葵が度々叫んでいた「ロックしようぜ!」という言葉は、サブカルチャーに特化し、トレンドに鋭く切り込む世界観を巧みに表現した楽曲で作り上げるライブこそ“自分たちのロックだ”という自己主張を強調しているようでもあった。
ラストを飾った「サブカルエラー 」は彼らの始まりの曲であり、ここに込められているのは初期衝動かつ電脳ヒメカたる存在意義である。こうした楽曲を堂々とかます心意気もさることながら、電脳ヒメカが示してくれた大切なことは、バンド歴に関わらず誰もが平等に持っているバンドの原点やそれに伴う気持ちだったように思う。まさしく、この日の幕開けを飾るに相応しいライブであった。

【KAKUMAY】

【KAKUMAY】が轟かせたのは、“ド”が付くほどストレートな言葉とロックサウンド。痛快に走りだした『SICKS』で中指を立てながらモッシュの波を起こす情景がなんともアバンギャルドに映るも、『共依存』では“依存”に準えた歌詞のフレーズがどこか孤独を感じさせない“救い”の形にすら感じられるほど、みるみるうちに脳内はKAKUMAYモードに占領されていった。
「俺たちは、大晦日、クラブチッタに思い出作りをしにきたわけじゃない。オマエたちの心にブッ刺さる音楽しにきた!」と真虎(Vo)が意気込むと、さっそく『IDOL』がそれを体現するようにハイテンションへと押し上げたかと思えば、『アーティスト』のように音楽を表現の場に選び、決死の思いで我々の前に立ち続ける人間の胸中を熱く綴った楽曲を披露する場面も。KAKUMAYの場合、「誰一人置いていかない」と真虎が熱く投げかけていた通り、決して独りよがりではない一体感を生み出すことに、アーティストたる胸中が表れていたようにも思う。
真虎は、昴(Royz / Vo)から聞いた「ヴィジュアル系の黄金期を作りたい」という言葉に感銘を受けたと同時に“悔しさ”も覚えたという飾らない気持ちを吐露すると、反骨精神をむき出しにしながら最後に届けた『No.1』を通して、バンドとファンが最高であることを“分からせてやろうぜ”と堂々とアプローチ。なお、2月6日に開催するZepp Shinjukuでのワンマンライブが一歩であるように、KAKUMAYというバンドは先を見据えた憧れを現実にする力と強さがある。彼らが望むヴィジュアル系のピークを作り出すという理想も、きっと実現されるであろうという期待が高まった。

【Azavana】

幕が開いた途端に漂い始める、荘厳な雰囲気。【Azavana】が醸し出すそれは、楽器隊がセットしたステージへ遼(Vo)が加われば、たちまち迫力を帯びたものへと変化していく。『飢えた球体』で攻めのスタートをきった途端の勢いたるや凄まじく、ステージ上のメンバーも一気にアグレッシヴになると共に、遼は容赦なくオーディエンスを扇動し続けていった。
Azavanaにとって2024年は記念すべきバンド誕生の年であり、メンバーにとって激動の1年でもあった。この【GOD FES】でのステージは、ある意味その1年を締めくくる集大成とも言える。ここで立て続けに披露した『GENOM』と『Mother』は、言わばAzavanaという名のもとに集う以前の軌跡において、メンバーそれぞれが大切にしてきた楽曲でもあった。5人の手で新たに息を吹き込まれた2曲に続いたのは、まだライブでしか披露したことがない最新曲『ホオヅキ』で、童謡を彷彿とさせるニューフェイス。このようにバンドが辿ってきた現在までのドラマを短時間に集約して見せた選曲やステージングは、素晴らしいの一言に尽きる。
ラストスパートに差し掛かり、楽器陣の個性的アプローチをふんだんに発揮した『ノイズ』では、遼が諒平(Gt)に肩組みして叫びを上げる場面も。こうして、曲タイトルにバンド名を据えた『痣花』で一音一音にこのバンドに掛ける決意を改めて感じさせるようにしっかりとオーディエンスへ届け、間にはシンガロングを響かせながら作りあげた美しいエンディング。多くの言葉を必要とせず、ひたすらに音楽を通してぶつけていく姿勢で見せたAzavanaのライブは圧巻だった。

【グラビティ】

名刺代わりの『人生カワタニエン』からスマートに始まった【グラビティ】のステージ。一体感をもって速攻アッパーに押し上げると、六(Vo)の「グラビティ、はじめます」という挨拶に続いたのは、初っ端のテンションに差をつける形で切々とグラビティなりの愛の向け方を届けた『ORIGINATEに帰す』。テイストの違う冒頭の2曲をもって、彼らが持ち合わせる個性的なキャラクターを堂々と呈していった。
六は、「みんなも感じてると思うけど、Royzの今日のイベントに対するパワーがえげつない! 絶対にとんでもないライブをしてくると思うから、後輩としてはそれを越えるようなライブをしなきゃ……後輩の役目ってそれだと思うから」と、言葉にした熱量をぶつけた『電撃衝撃ライトニング』では、なんとゲストボーカルに昴を召喚! “推しはあなたで!”というフレーズの際にオーディエンスが一斉にメンバー各々を指すエンタメ性に合わせて、推す者と推される者の相互の全力を映す激情に溢れた情景が広がった。「俺の後軰をよろしく頼んだ!」と昴がステージを去ると、グラビティなりのヴィジュアル系の誇りを形にした『キュートアディクション』の掛け合いでは、myu(Gt)が「俺は楽しいぞ!」と叫ぶ場面も。
最後に披露したのは1月14日にリリースされるベストアルバムに収録されている新曲『the LI3ght_ON/OFF』。六の指示でスマートフォンのライトが無数に客席に灯る中で、心の中をありのままにさらけだしていく。ここでも垣間見ることができた、トップギアなテンション感だけではない大人びたバンド感を帯びた一面にも、今のグラビティが持つ魅力を感じることができた。

【酒井参輝】

怒号にも似た歓声がこだまする中、【酒井参輝】が登場。センターにアンプとマイクのみが鎮座しているステージへ紋付袴姿でセットすると、流麗でメロディアスな『明鏡止水』、ソリッドなギターリフが引き立つ『手纏ノ端無キガ如シ』と、己龍の楽曲を立て続けにプレイしていく。状況としては、音源に合わせて参輝のパートだけを生音で演奏するというものであるが、そのシンプルな構造ゆえに参輝のギタープレイと音に集中する形で堪能できるという、ある意味贅沢なライブの在り方でもある。
「“後輩”というのもおこがましいですが、今の時代を担ってるバンドと同じステージに立てることは嬉しいです。呼んでくれたRoyzには感謝しています」と挨拶し、昴を呼び込んで共にRoyzの『JOKER』をカバーしたのだが、己龍の楽曲と変わらず一糸乱れぬ振付でフロアが一体となる様子からはB.P.Recordsの絆も感じられ、思わず熱くこみ上げるものがあった。昴は「己龍の背中がなかったら、この【GOD FES】はやってなかった。ありがとうございます!」と話し、「次男坊、ちょっとはかっこよくなりましたか?」という問いに参輝は、「ボーカルになったね。武道館をやるバンドが増えてきたけど、Royzにも立ってほしい。みんなを連れてってあげてください」とエールを送る場面もあった。
ラストは、己龍の大団円曲『暁歌水月』。“此の命が尽き果てるまで夢を…さぁ、唄いましょう”と、ギターを弾く手を止めて大きく口を開けて歌っていた参輝の姿は、自身の生きる場所は音楽と共にあることを体現しているようでもあった。

【DOG inTheパラレルワールドオーケストラ】

「DOGのライブはこうやって始まる」と“両手を高く上げて”というのが合図だと手解きし、パワフルなキラーチューン『ハルシオンキャンディ』からライブの幕を開けた【DOG inTheパラレルワールドオーケストラ】。胸が躍るというのはまさにこのことと言わんばかりに、瞬く間にオーディエンスは高揚していった。春(Vo)が冒頭に「お久しぶりです」と挨拶したのは、BPR vs レジレコTOUR〈シバきあい〉を思い返してのことと、2024年2月に復活するまでの活休期間を経てのことだと思うが、まさしく久々に彼らを観た方はアッパーなライブ力だけではなく、格段にバンドとしての底力が上がっていたことに気づいたのではないだろうか。「ちょっとでも〈かっこよくなって帰ってきたんじゃないの!?〉と思ってもらえる、新しいDOGを見せることができて嬉しく思います」と話し、それをズバリ楽曲として表していたのが、復活後の新曲『DEVILS IN MY HEAD』。それでも、ハートフルな『JOY TO THE WORLD』で心に寄り添う歌を共有することも欠かさない。
最後は、復活を経て「いよいよ2025年から」と意気込みを込めた新曲『DOROPOUT』を、ここでも“両手を高く上げて”という合図をもっていち早く披露した。はぐれ者マインドに込められていたのは、“より自分らしく”という想い。自分に向き合ったときに起こるネガティブをポジティブなエネルギーに変換してくれる、DOGの新たな武器をしっかりと提示していった。さらに、5月6日にRoyzと2マンライブを開催することを発表し、【GOD FES】を早くも“次”へと繋げるアクションも見せていた。

【コドモドラゴン】

イベントも折り返しに差し掛かった頃に迎えた、【コドモドラゴン】のターン。『RIGHT EVIL』で瞬間的にテンションを表すゲージは振り切り、そこへ早々に昴が加わるとお立ち台でハヤト(Vo)と2人で微笑みあいながら歌う様子も相まって一層狂騒ぶりを見せた。しかし、冒頭にあった和気藹々としたムードは「三男坊のコドモドラゴン、よろしくお願いします!」と昴の去り際にボーカル同志が熱くハグをしたところまで。続いた『BAD!!』でバンドとファンとが気持ちを一つに叫び、即座にコドモドラゴンのライブにある硬派で絶対的な空間へとシフトした。
「みなさん、ごきげんいかがですか? 【GOD FES】ですか、素晴らしいタイトルですね。パチンコ台みたいな。きっと今日は、Royzが選んだ神様たちの集まりなんでしょうね、僕たちも入ってるといいな……。まさかアイツ、自分のこと“神”って言ってるから自分のことだけで付けてないよな!?(笑)俺たちはしっかり音楽届けたいと思います。――うるせぇ音楽いくぞ、オマエら!」とハヤトらしくメッセージすると、迫力のある『帝王切開』や、リズム隊がえげつない存在感を放つ『モーラニクスピーカー』といった、新感覚を体感させるコドモドラゴンの勝負曲を詰め込んでいく。
こうして、「うるさいバンドやってますが、少し“静かに”お別れしたいと……」とは、ハヤトなりのとんちだったのだろうか。控えていたのは『砉』で、明らかに“静かに”とは真反対にある楽曲。目の前に広がるヘッドバンギングにまみれて白熱する情景を見ながら、こういうことをするから脅威なのだ。しかし、それこそがコドモドラゴンなのだと思わずにはいられなかった。

【ΛrlequiΩ】

【ΛrlequiΩ】のステージは、1曲目から昴を交えて『omit』からスタート。“「楽」しそうで”のフレーズを言葉通りに体現するかのように肩を組みながら歌うボーカル2人だったが、そこにもどこか皮肉な香りが漂うのはまさにΛrlequiΩの持つ世界観、そして観客が曲中に掲げる中指がそれを意味していたからだろうか。暁(Vo)は歌いながら昴に「憶えてるねぇ!?」と言葉をかけたが、過去にRoyzとΛrlequiΩは何度も2マンライブを行った間柄でもある。そして、「2024年、やり切ろうぜ!アハハハハ!」と暁自らネジを外したように扇動すると、ヘヴィなサウンドとメロウさ加減が絶妙に織りなす『墓穴』で早くもスパークしていった。
「行くぞΛrlequiΩ!」とメンバーに向かって気合いを入れるようにして突入した『ラズルダズル』で惜しみなく一体感を生み出した後、暁は【GOD FES】にRoyzが注いでいる愛について触れながら「Royzの注いでる愛に俺の全力で、ΛrlequiΩの全力で応えたいと思っているわけです。一緒に全力注ぎませんか!?」と、まさに“全力”を発揮するにはもってこいの『ダメ人間』を投下。「やりたいようにやりなさい」と言いつつも、その忠誠心を体現する様子が一糸乱れぬ景色を生む、その情景は壮観以外のなにものでもない。
1年を締めくくる瞬間に音楽を通して何を届け、どんなことを共有するのが相応しいのか、その選択においてΛrlequiΩは“未来”を見据えたものを提示した。それが、“人間らしさ”を思う存分込めて届けた『世界の終わりと夜明け前』。こうして最後の瞬間まで、ダメ人間(ファン)と共に熱い空間を作り出したのである。

【甘い暴力】

「どうもこんばんは、【甘い暴力】です」と、やけに上品な挨拶からスタートしたかと思えば、すぐさま「ドキドキ・ワクワク、モノマネ大会!」と、抜群の引きで観客の注目をかっさらう。文(Gt)はルパン三世、啓(Dr)は福山雅治、義(Ba)はビンゴ大会で絶対にいるやつと、それぞれがモノマネを披露。最後に咲(Vo)は「Royz・昴で、『クロアゲハ』のモノマネ」とし、イントロまでをコピーするもストップをかけ、なだれ込むように演奏し始めた『ミナゴロシ』からはアグレッシヴすぎる甘い暴力らしさ全開のライブが展開されていった。
強烈なワードセンスを音楽へと見事に昇華して凶器とし、それによってオーディエンスのテンションは否応なしに叩き上げられていく。シャッフルリズムの『蝶王』では、威勢よく煽り立てていた咲の歌唱力と、ソロ回しを交えた演奏力を発揮。「2025年もオマエの首絞めてボコボコにできますように」と不穏な空気を漂わせた『首絞めマアチ』、さらに『無修正』でも絶え間なく闘争心を旺盛に攻めていった。
個性的な音楽であるはずなのに、こんなにも多くの人の心を掴むのは甘い暴力が表現することがすべてリアルで、しかもそれが限りなく目の届く範囲の身近さがあるからなのだろう。「そりゃぁ!」のコールアンドレスポンスを挟んで、「2024年を葬り去る準備できてるか!?  ぬるいバンギャも、ぬるいバンドもいらないね!」と、高速テンポにも一糸乱れぬ暴れっぷりを見せた『勝て』。最後までメンバーも振り絞るように全力なステージングを見せ、まさに“ぬるさ”など微塵も感じさせない、バンドとファンによる完全試合であった。

【RAZOR】

この【GOD FES】が初めてのカウントダウンライブのステージとなった【RAZOR】。もちろんそこへ臨むモチベーションは高く、初めから士気を爆発させていった。「Royzの前に一度、トドメを刺させてください」と猟牙(Vo)が挨拶してるうちにオーディエンスは臨戦態勢を整え、初っ端からウォールオブデスを起こした『埋葬』から幕を開けた。『AfterGlow』では歌声も冴えわたる痛快な疾走感の中でメンバーそれぞれが振り切った様子で個性的なステージングを見せ、『LIQUID VAIN』ではデカダンな空気に塗り替えるも、すぐさまモッシュを巻き起こして攻撃の手を緩めることはない。
「昴に〈【GOD FES】とは何ですか?〉と聞いたら、“神々の遊び”だと。RAZORも神の一員としてこのイベントを神々しく盛り上げていきたいと思いますので、2024年余すことなくすべて捨てていってください!」と猟牙が盛り立て、「人間やめませんか?」と“神”に反して“悪魔”の名を叫ぶ『DAMIAN FLY』を邪悪にコールすると、遊び心を感じさせるボーダーレスなロックサウンドに、またもウォールオブデスを起こしながら体当たりのライブを見せた。
体が振動するほどのヘヴィネス要素に、メロディアスな部分を融合させることで生まれるRAZORの個性を炸裂させながら、最後は「コロナのときに作った、今日みたいに騒ぐために作った曲だよ」と『UNION』で締めくくる。手を掲げながらただシンプルに声を上げる、そんな“単純”なことが音楽を共有するバンドとファンにとってどれだけのエネルギーであったかを再確認させるような熱いエンディングだった。

【BugLug】

スーツ姿で登場した【BugLug】が纏っていたシックな雰囲気の中、オープニングを飾ったのは『HAPPY BIRTH DAY KILL YOU』。直近で2015年にリリースした2ndアルバムのリバイバルツアーを行っていたことを踏まえると納得の1曲目だが、この日のように“一つ年を重ねる”ベストタイミングに耳にするのもまた、なかなかに心に響くものがある。
「10年ぶりのカウントダウンライブです。一つになれるか!」と続いた『幸運の女神は去りゆけど笑え』ではBugLugらしい独特なリズム感にオーディエンスを飲み込んでいき、一気にステージ上も躍動感を増していく中で一聖(Vo)と優(Gt)が向き合って歌い出した『TЯAUMA』が、大いに会場をタテに揺らしていった。
「この曲で暴れないやつは絶対的に地獄行きだ!」と、『ENMA』の地を這うような重厚感と鋭利な音で奈落へと突き落とすように暴れ狂ったのち、一聖は落ち着いた様子で1年を振り返りながら「このステージに立ってるだけで、生きている実感があるんです。それは一緒に音を奏でてくれるBugLugというバンドがあるからこそ、そして向かいにいてくれる皆さんのおかげで俺は今日も歌えてるんだなと思っています」と告げた。
15周年を迎える2025年に向けて「目標を高く持って向かって行くのが生きがい」と前向きな姿勢を露わにして突入した『猿』で見せたお祭り騒ぎこそ、見事なものだった。まさに15周年を迎える貫禄を持ちながらも、最後には打って変わって本能のままに騒ぐ“ありのまま”を忘れていないのだから、本当にBugLugというバンドの幅の広さはあっぱれである。

【Royz】

いよいよ、【GOD FES】の主催者である【Royz】が登場! 「この1日にトドメを刺しに行こうぜ!」と昴の一声で突入したのは『ANTITHESIS』。まずここで見事だったのは、この時点で時計は23時を回っていたにもかかわらずフロアにはたくさんの観客がひしめき合い、ものすごい歓声を上げながら覇気を漲らせていたこと。まさに【GOD FES】を成功させるべく、ここから始まるRoyzのライブをハイライトにすべきという想いを共有していたとも言える絶景だった。さらに、『VENOM』でも共依存ぶりも一体感でしっかりと魅せつけ、「本家、歌います」と少しばかりクスッとさせながらも冒頭のアカペラのみならず楽器陣のアプローチも抜群に引き立たせた『クロアゲハ』や、『丸の内ミゼラブル』のように歌謡な一面といった、Royzが武器とするテイストを完全網羅していく。
「オーガナイザーで、主催者のRoyzです! 約10時間のぶっ飛びイベントでしたが皆さん楽しめましたか……? よかった~!(※やり遂げたといわんばかりに寝転ぶ)」と話し始めた昴。「先輩だったり同期だったり後輩だったり、この15年間活動してきて今自分たちにしかできへんことってなんやろ?そういう思いで起こしたのが、この【GOD FES】でした。最初はヴィジュアル系シーンを盛り上げよう、もっと活性化していこうっていろいろあったけど、今日を迎えて一番大事にしていたことは、そんなのふっ飛ばしてとにかく楽しい、幸せと思えるフェスづくりでした」と開催の意図を伝えていた。
そして、「“神々の遊び”だったらオマエらも神々じゃないと示しがつかんだろうが!」と『Killing Joke』、さらに猟牙(RAZOR / Vo)を呼び込み『キュートアグレッション』と立て続けに披露し、愛情の裏返しといわんばかりの激しさで会場を席巻した。
そして、『ACROSS WORLD』では「1年いろんなことがあったと思うけど、それを全部忘れろとは言いません。できるだけ笑って帰しますんで、よろしくお願いします!」と前置き、この曲に込められたRoyzの原点を感じさせる希望や強さを放ちながら、昴は「おつかれ!」と言いながらメンバーにグータッチをして回った。時を越えて、“新たな時代を今、創ろう”が【GOD FES】なるイベントを通して大きな意味へを昇華されたことも感慨深かったが、「最近はマジで生きたいと思ってます」と伝え、一緒に歌いあった『GIANT KILLER』こそがクライマックスであった。“救いは此処にある”を“希望は此処にある”と歌い替える場面も印象的だったが、理想を掴むためにRoyzらしいRoyzなりのやり方で戦うことを辞さないことを誓い合う強烈なメッセージがそこには込められていたように思う。

「どれだけ言葉を探してみてもこれしかないです、ありがとう! 仲間が、みんながいなければ作れない1日でした。どうもありがとう!」――昴

こうして、ステージへ出演した“神たち”を呼び込んでカウントダウンをしながら盛大に2025年を迎え、オーラスは呼び込んだ出演者と共に「今年も一年いい歳になりますように」と「恋花火」で締めくくられた。
昴が伝えてた言葉通り、「宝物みたいな、これまで15年間頑張ってきたご褒美みたいなイベントになりました」というに相応しい、Royzの功績として刻まれることとなった【GOD FES】。そして、“Royzだったら”と集まったバンドやファンの間にある縁や絆は、紛れもなく「一生懸命やることしか能がないバンド」が一生懸命を忠実に実行してきたからこそ築けたものであるという証でもあった。

Photo◎Megumi Iritani
Report◎Ayako Hirai

[セットリスト]

電脳ヒメカ
1.シグマ / 2.ブロンドショートケーキ / 3.エスター / 4.きゅるるちゃん / 5.ちょろあまch / 6.サブカルエラー

KAKUMAY
1.SICKS / 2.共依存 / 3.IDOL / 4.アーティスト / 5.No.1

Azavana
1.飢えた球体 / 2.GENOM / 3.Mother / 4.ホオヅキ / 5.ノイズ / 6.痣花

グラビティ
1.人生カワタニエン / 2.ORIGINATEに帰す / 3.電撃衝撃ライトニング / 4.キュートアディクション / 5.the LI3ght_ON/OFF

酒井参輝
1.明鏡止水(己龍) / 2.手纏ノ端無キガ如シ(己龍) / 3.JOKER(Royz)/ 4.暁歌水月(己龍)

DOG inTheパラレルワールドオーケストラ
1.ハルシオンキャンディ / 2.DEVILS IN MY DEAD / 3.JOY TO THE WORLD / 4.DOROPOUT

コドモドラゴン
1.RIGHT EVIL / 2.BAD!! / 3.帝王切開 / 4.モーラニクスピーカー / 5.砉(ホネトカワトガハナレルオト)

ΛrlequiΩ
1.omit / 2.墓穴 / 3.ラズルダズル / 4.ダメ人間 / 5.世界の終わりと夜明け前

甘い暴力
1.ミナゴロシ / 2.蝶王 / 3.首絞めマアチ / 4.無修正 / 5.勝て

RAZOR
1.埋葬 / 2.AfterGlow / 3.LIQUID VAIN / 4.DAMIAN FLY / 5.UNION

BugLug
1.HAPPY BIRTHDAY KILL YOU / 2.幸運の女神は去りゆけど笑え / 3.TЯAUMA / 4.ENMA / 5.猿

Royz
1.ANTITHESIS / 2.VENOM / 3.クロアゲハ / 4.丸の内ミゼラブル / 5. Killing Joke / 6.キュートアグレッション / 7.ACROSS WORLD / 8.GIANT KILLER / EN(session).恋花火




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