「人生100年時代」という言葉が象徴する、長寿社会の到来。そして、少子高齢化の波。総務省統計局による最新の調査では、総人口に占める高齢者の割合は28.1%と過去最高となっている。だが、社会制度や住宅などは数十年前から大きく変わっておらず、長寿社会に最適化されているとは言い難い。そのことが、さまざまな社会課題を生み出している。この状況を打破するにはオープンイノベーションが不可欠だと話すのは、長寿社会に最適化された社会や人の在り方を研究している、東京大学 高齢社会総合研究機構の秋山弘子特任教授。秋山氏が進める「鎌倉リビング・ラボ」プロジェクトのような、産学官民が連携できる「場」をつくることの意義を中心に語っていただいた。