死者40人超、1万人以上が被害を受けたラオス南部アッタプー県にあるダムの決壊事故から間もなく1年。ラオス政府は合弁事業で建設工事を担当した韓国大手財閥SKグループ傘下のSK建設などとともに被災者の救済に当たってきたが、いまなお多くの農民たちは家屋や田畑を失ったまま将来の見えない不自由な生活を余儀なくされている。一方、土砂で埋め尽くされるなど被害の甚大だった地域の周囲では、中国資本が土地の使用許可を得てバナナ農園の開設を表明するなど「復興」に向けた動きも始まっている。本格的な雨期のシーズンを迎えた6月下旬、被災地近郊を訪ねた。