強大高圧中国は天安門事件で日本が育てた―外交文書公開、無残な中身
外務省はこのほど、中国共産党・政府が学生らの民主化運動を武力弾圧した天安門事件（1989年6月4日）に関係した外交文書ファイル9冊（計3123枚）の秘密指定を解除した。そこには、人民解放軍の発砲で死傷した市民の人権より、共産党政権に手を差し伸べる外交を優先したこと日本の外交姿勢が明確に表れていた。中国強大化の原点は、皮肉なことにここにある。日本政府は、対中制裁を強めた欧米西側諸国を説得し、中国の国際的孤立回避に走り、率先して対中政府開発援助（ODA）を再開させた。日本をはじめ西側の開発資金が、軍事拡張路線を続ける中国の高度経済成長を支えた