安倍晋三首相は17日からの訪米を皮切りに、夏にかけて首脳会談ラッシュに突入する。狙いは、国際社会との対話に動き始めた北朝鮮が試みる包囲網突破の阻止だ。対北圧力路線の旗振り役として、非核化だけでなくミサイル問題の解決についても北朝鮮が具体的な行動を取らない限り圧力継続が重要と訴え、包囲網維持を呼びかける。同時に拉致問題の解決に向けた協力の確約取り付けも目指す。
防衛相から探索を命じられていた日報を発見したにもかかわらず、陸上自衛隊は9カ月以上も報告を怠った。隠蔽(いんぺい)だとの批判は免れず、指揮命令の徹底が死活的に重要な軍事組織としても欠陥を露呈した。陸自内部のどの範囲までが日報の存在を把握し、なぜ報告を避けたのか。疑問点が残る中、厳正な処分を含む抜本的改革が求められることになる。
通常国会は平成30年度予算成立を受け後半国会に突入した。学校法人「森友学園」をめぐる財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題は佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問で落ち着いたかに見えたが、4日には陸上自衛隊のイラク派遣時の日報問題で新たな「隠蔽(いんぺい)」が発覚。公文書管理に関する相次ぐ不祥事の影響は大きく、働き方改革関連法案などは成立の危機に直面している。
小野寺五典防衛相は4日、陸上自衛隊のイラク派遣時の日報に関し、陸自研究本部(現教育訓練研究本部)が昨年3月に発見していたにもかかわらず、当時の稲田朋美防衛相や政務三役、統合幕僚監部、内部部局などに報告していなかったと明らかにした。小野寺氏は記者団に「遺憾だ」と語り、大野敬太郎防衛政務官をトップとする調査チームを立ち上げ、早期の全容解明を指示した。
【ワシントン=加納宏幸】米メディアは4日、トランプ大統領が3日に開かれた国家安全保障会議(NSC)で、米軍幹部にシリアからの米軍撤退を準備するよう指示したと報じた。米紙ワシントン・ポストによると、現地勢力への訓練のため当面の駐留は認めるが、早期に撤退させ、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)掃討後のシリアの安定は中東諸国に責任を持たせると主張したという。
このうえない豪快な本拠地デビューだった。エンゼルスの大谷は3-2の一回2死二、三塁で、内角低めに入った118キロのカーブを右中間スタンドへ運んだ。3ラン。大勝への端緒を開いた。「甘い球が入ってきたおかげ。入らないかなと思った。ソーシア監督からは『風だよ』といわれたけど、すごく気持ち良かった」と笑顔で振り返った。
希望の党は4日の役員会で、民進党が提唱する同党出身者による新党結成協議への参加を確認した。週内に開く両院議員懇談会で報告した後、玉木雄一郎代表が民進党の大塚耕平代表と会談して正式合意する。
民進党の増子輝彦幹事長は4日、陸上自衛隊がイラク派遣部隊の日報の存在を昨年3月に把握していたにもかかわらず、当時の稲田朋美防衛相に報告していなかったことについて「隠蔽の極みで断じて許せない。政権の責任は重大で安倍晋三首相は即刻辞任すべきだ」と批判した。
甲府地検は4日までに、道交法違反(酒気帯び運転、事故不申告)の疑いで書類送検された山梨日日新聞(甲府市)の20代の男性記者を不起訴処分とした。理由は明らかにしていない。
東京地検は4日、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部の門を銃撃したとして、銃刀法違反と器物損壊の罪で、元暴力団員の無職、川村能教(46)と右翼活動家の建設作業員、桂田智司(57)の両容疑者を起訴した。
原子力規制委員会の更田(ふけた)豊志委員長は4日の定例会見で、九州電力玄海原発3号機(佐賀県玄海町)で起きた配管蒸気漏れが、雨水を吸った保温材による腐食が原因とみられることについて「年1回でも運転していれば、暖まって乾いていた。7年間にわたって冷たい状態にあり、連続してぬれているのは設計者の想定を超えていたのではないか」と述べ、長期間の運転停止がトラブルの遠因となったとの見方を示した。
旧優生保護法(昭和23~平成8年)下で障害者らへの強制不妊手術が繰り返された問題で、北海道が昭和26年、道内の障害児施設に対し、積極的に手術を申請するよう働きかけていたことが4日、道の開示資料で分かった。道は手術について「子供を生まれなくするだけ」「簡単なもの」と説明。入所している知的障害児が対象かどうか診断する医師は「嘱託医、開業医等誰でもよい」としていた。
衆院厚生労働委員会は4日、東京労働局の勝田智明局長が記者会見で報道機関に「何なら皆さんの会社に行って是正勧告してもいい」と発言した問題について集中審議を行い、加藤勝信厚生労働相は「労働局長の立場にありながら権利をいたずらに乱用するように発言することは甚だ不適切だった。大変遺憾で厳正に対処したい」と述べた。野党が出席を求めた勝田局長は姿を見せなかった。
開幕から4連敗中だった中日が5戦目でようやく白星を手にした。主役は先発した新助っ人左腕のガルシア。荒れ球が奏功して五回まで無安打投球。6回1失点で来日初勝利をつかみ、「初めてのゲームで勝てて本当にうれしい」と笑った。