【主張】都ヘイト規制条例 拡大解釈の懸念はないか
ヘイトスピーチ(憎悪表現)の規制を盛り込んだ東京都の条例が成立した。差別を許さないのは当然だが、どんな言動がヘイトに当たるのかが曖昧で、拡大解釈や恣意(しい)的運用を招きかねない。
ヘイトスピーチ(憎悪表現)の規制を盛り込んだ東京都の条例が成立した。差別を許さないのは当然だが、どんな言動がヘイトに当たるのかが曖昧で、拡大解釈や恣意(しい)的運用を招きかねない。
わが家にはこの夏、2週間ほど居候の客がいた。どこから来たのか、壁と棚の隙間を出入りしていたのは幼いコオロギである。「ろくな食べ物もなかろう」と同情を催し、庭草に放してやった。虫のすだきを耳にする度、草陰に消えた小さな命を思い出す。