発火装置に「呪」の文字…“姿なき”爆弾魔「草加次郎」、東京で起きた“未解決”怪事件

日本の芸能史に、アイドルを狙った刑事犯罪をいくつか確認することができる。たとえば吉永小百合（当時18歳）は、1963年8月にナイフと拳銃を持った男に滞在中の自室に侵入されるという事件の被害にあっている。加えて彼女は同じ1962年から翌年にかけて発生した通称「草加次郎事件」の被害者にもなっていた。それは、オリンピックの開催直前の東京で発生した、著名な芸能人をも巻き込んだ一連の未解決事件を指す。以下、多くの謎に満ちた事件の流れを時系列順に追ってみたい。