安倍晋三首相は5日、働き方改革関連法案などに関する参院予算委員会の集中審議で、不動産大手の野村不動産(東京)の50代の男性社員が裁量労働制の対象外業務なのに違法適用を受け自殺した問題をめぐり、昨年12月に労災認定されていたことについて「報告を受けていない」と述べた。
安倍晋三首相は5日夜、東京・四谷のレストランで、自民党が野党時代に政権復帰を旗印に所属議員で結成された「奪還の会」のメンバー約30人と会食した。出席者によると、首相は憲法改正に向けて「いろんなことを意思統一して頑張ろう」と呼びかけた。メンバーからは9月の党総裁選を念頭に「首相を盛り上げていこう」との意見も出た。
仙台市で平成12年に起きた筋弛緩(しかん)剤点滴事件をめぐり、再審請求を認めなかった仙台高裁決定を不服として、守大助受刑者(46)=殺人罪などで無期懲役確定=が5日、最高裁に特別抗告した。
架空の仕入れを計上して消費税など計2億6100万円の還付を不正に受けたとして、東京地検特捜部は5日、消費税法違反などの疑いで、化粧品販売会社「ビルダー・ジャパン」(東京都港区)社長の上原智子容疑者(41)=同=を逮捕した。
プロ野球では今季から国際基準に合わせるため、2段モーションやセットポジションの際のボーク判定の基準が緩和される。キャンプ中には新基準に合わせ、フォーム改造に取り組む投手もみられたが、2段モーションが“解禁”されたわけではなく、過度な場合は注意を受ける可能性もある。選手は手探りでのシーズンインとなりそうだ。
かつての「クールビズ」のような新しい商機につながるか-。働く人たちの運動不足解消へ向け、スポーツ庁が提唱する「FUN+WALK(ファンプラスウオーク)」の強化週間が5日、18日までの日程で始まった。小売り各社は、歩きやすいスニーカーや伸縮性に富んだスーツなどの品ぞろえを広げて売り込みを図る。
【北京=藤本欣也、西見由章】中国の全国人民代表大会(全人代=国会)が5日開幕した。会期中に可決される「国家主席の任期撤廃」には「時代錯誤だ」との批判が依然として強い。しかしこの日の全人代では李克強首相が習近平国家主席を何度も礼賛。中国共産党は習氏の長期政権をにらんで「偉大な指導者」を演出し、“逆走改革”への批判を封殺する構えだ。
【北京=西見由章】中国の2018年の国防予算は前年実績比8・1%増となり、経済成長の鈍化に伴い下落傾向にあった伸び率が再び加速した。約30年後に米国と並ぶ軍事大国の実現を目指す中国は、覇権奪取を可能とする「強国」「強軍」の実現に向けて長期戦の構えだ。
【北京=河崎真澄】中国の李克強首相は5日開幕の全国人民代表大会(全人代=国会)で「保護貿易主義に反対し、自らの合法的な権益を断固として守る」と述べ、米国のトランプ政権が鉄鋼とアルミニウムで輸入制限に踏み切れば報復措置も辞さない考えを強調した。一方、問題視されている鉄鋼の過剰生産能力の削減や、閉鎖的な金融分野の対外開放も表明し、米国への配慮をにじませた。対米貿易摩擦と国内構造改革という内憂外患に対応し“一石二鳥”を狙う作戦だ。
【北京=藤本欣也】中国の李克強首相は5日の政府活動報告で、習近平国家主席が2013年に提唱した現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」に言及し、「(関係国で)経済・貿易協力の重要プロジェクトをスタートさせた」と意義を強調、今後も一帯一路の国際協力を推進していく方針を示した。
【北京=河崎真澄】中国の李克強首相は5日開幕した全国人民代表大会(全人代=国会)の「政府活動報告」で、昨年の報告に初登場した「“香港独立”に前途はない」との文言を盛り込まず、香港の若者の間で広がった「独立派」の押さえ込みに自信を示した。
【ローマ=三井美奈】イタリア総選挙は「同盟」、ベルルスコーニ元首相(81)が率いる「フォルツァ・イタリア」などの中道右派連合がリードしながら過半数には大きく及ばず、混迷が必至となった。政界を追放されていたベルルスコーニ氏が、連立交渉のカギを握る黒幕として「復権」しそうだ。
【ローマ=三井美奈】「五つ星運動」の首相候補として同党の躍進に貢献した元フリーターのルイジ・ディマイオ氏(31)は、若さと新鮮さで「政界のアイドル」として注目を集め、既成政治に失望した有権者の支持を吸い上げた。
沖縄の米軍基地問題を扱った内容が問題視された番組「ニュース女子」について、制作会社の「DHCテレビジョン」は5日、東京MXテレビ(MX)が今月末の放送終了を決めたことを受け、4月以降も番組制作を継続し、インターネットなどで配信を続けると公式サイトで発表した。
【ローマ=三井美奈】イタリア総選挙で、「五つ星運動」と「同盟」が大幅に支持を伸ばした。五つ星は既成政治への批判、同盟は移民排斥を訴えてポピュリズム(大衆迎合主義)に便乗した。実行不可能な公約が乱発され、連立交渉はどこから着手できるのかも不明な状況だ。
イタリア選挙後の連立交渉では、どんな組み合わせでも不安定政権となることが避けられない。ようやく上向きになった経済をテコ入れする改革実施の見込みは非常に低い。中道右派連合では、「同盟」が欧州連合(EU)と移民や財政で合意できない場合、EU離脱も辞さない構え。連立交渉で「フォルツァ・イタリア」と協調できるかは分からない。
【ソウル=桜井紀雄】韓国大統領府の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長を首席とする文在寅(ムン・ジェイン)大統領の特使団が5日、特別機で北朝鮮の平壌に到着した。大統領府は、特使団が同日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と面会、晩餐(ばんさん)会に同席すると発表。面会は順調に行われたもようで、特使団が文氏の親書を手渡したとみられている。金正恩氏と韓国政府当局者の面会は初めて。
【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は5日、平壌に到着したばかりの韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の特使団との面談を受け入れた。金正恩氏は、海外の要人と対面した経験に乏しく、それだけ、文政権の取り込みに懸ける強い意志をうかがわせた。
東京都議会定例会は5日、一般質問が行われ、目黒区のアパートで5歳の女児が暴行され死亡した事件に関連し、上田令子都議(かがやけTokyo)が児童虐待が疑われる事案で「児童相談所から警視庁への情報提供がごく一部にとどまっている。全件で情報共有すべきだ」と指摘した。都側は「警視庁と都が全国に先駆けて情報共有に関する協定を締結した」とこれまでの取り組みを強調するにとどめた。